修士
皮膚型インターフェースによる生物的[ヒト-モノ]コミュニケーションの構築
トランスポーテーションデザインスタジオ
#プロダクトデザイン#スペキュラティブデザイン#リサーチスルーデザイン
私たちは普段、製品の状態をランプの色やデジタル数字、無機質な警告音によって判断している。これらは「正確な道具」として人に認知されるために設計されているに過ぎない。近年期待が高まっているヒューマノイドについても、人間のインフラに馴染む点では合理的だが、内部状態を伝えるという点では合理的とは言えない。
そこで注目したのが、人間同士が自然に行っている、いわゆる「息を合わせる」共同作業だ。相手のわずかな肌の質感、呼吸の揺らぎ、筋肉の緊張。こうした生物的なサインを無意識に読み取ることで、私たちは言葉を超えた心地よい連携を生み出している。もし、プロダクトの表面にこのような生物的な表情があったらどうだろうか。
本研究では、この問いから、新たな[ヒト-モノ]コミュニケーションの形を模索した。様々なサンプル制作を経て、最終的には熱溶着とエアー注入によりプロダクトの表面に「しわ」を寄せることで、「心地よい沈静」から「不快な覚醒」へと、生き物のように自然なグラデーションで変化するインジケータを開発した。
今回のプロジェクトでは、ロボットアーム、花瓶、ステアリング、掃除機という4つのプロダクトに「しわ」を宿したプロトタイプを制作した。実際に動かしてみると、同じ仕組みのしわであってもプロダクトごとに異なる個性が宿り、まるで意思を持った「個人」のように振る舞うから不思議である。
この肌を持つプロダクトたちと向き合ったとき、人々はどのような対話を感じるだろうか。本研究が、未来における[ヒト-モノ]の新しい関係性について、皆と思索を共有する機会となれば幸いである。
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この作品は Gallery B : B12にてご覧いただけます。
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