ロボッチャ・プロジェクト
誰もが同じクラスで楽しめる「ロボッチャ」の開発



ボッチャは、競技者の障害の程度に応じて4つのクラスを設定しており、現状では同じクラスの選手同士が対戦するルールとなっており、異なるクラスの選手、あるいは障がい者と健常者が同じゲームに参加し競技することは想定していない。本提案では、異なるクラスの選手、あるいは障がい者と健常者が、同一の投擲装置を共有使用し、障がい者も健常者も障害の程度によるクラス分けも取り除き、誰もが同じゲームに参加し、ボッチャの競技を共に楽しむことを可能とする「ロボッチャ」を、ロボット技術の応用により製作する。

開発研究内容

これまでに、知能機械システムコース・下村教授および武居准教授で基本構想と企画、試作機の開発を進め、小型の試作機(左図)を製作している。今後、劣駆動制御の専門家である吉村助教とともに、実際の競技用のボッチャのボール(275g)を飛ばす実寸試作機および制御系の設計・開発を行う。評価・改良を進め、ヒューマンインタフェースの専門家である笠松教授、空間デザインの専門家である土屋助教、プロダクトデザインの専門家である茂木助教とともに、ロボッチャに適したインタフェースおよび外装デザインを研究開発する。さらに、高次脳機能障害に関する医工連携分野の専門家である青村教授、発達障害分野の理学療法に関する専門家である新田教授、障がい者スポーツの専門家である信太助教も加わり、障がいを持つ人と、健常者が同じフィールドでスポーツを楽しむ「場」の実現に取り組む。 本学には様々な障害を持つ学生も入学し、その他の学生とともに学んでおり、そのような学生からも開発装置に対する使用感、ロボッチャのコンセプトに関する意見を収集しつつ、パラリンピックの精神に沿った開発を進める。